べにしじみこむ の蝶ブログ へようこそ

主に広島県で蝶の撮影をしています

デザインの妙

20160512-P5120137

 蝶を追ってある程度の経験がある方は、黒色アゲハがこのように、ぺたん、と翅を広げて休憩(?)しているところに出くわした事があるかと思います。
さて、何をしているのでしょうか?この開翅の意味はいかなる物でしょうか?
この写真では、木洩れ日の当たる微妙な位置にとまっています。
弊ブログを訪れる方々は、比較的蝶にお詳しい方が多いと思います。
この写真の蝶が何アゲハか、一瞥でおわかりになりますか?

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)





 とある山の頂上にて
蝶たちのテリはり饗宴を楽しんでいました

最上層はアオスジアゲハ
 これはもう、青空背景で、とてもダイナミックな飛翔をします
 正に、飛翔、という言葉を使いたいような躍動感が楽しめます
 アオスジアゲハの飛翔写真をいつかは撮りたいと思っていますが、どうやって撮ったらいいのか、いまだにその糸口がつかめていない状態です。

 最近、蝶関係のブログでは、” 飛翔 ” という言葉が大安売り状態で(単に私のイメージです。私のブログでもそうかも。)、草むらや地表をちらちら舞う蝶の飛行にも飛翔、という言葉が使われることがあまたあるようですが、”飛翔”という言葉の本来の状態ではないんじゃないかと思うのは私だけでしょうか?
他に適当な言葉が見当たらないというのもありますけれども、 ” 翔 ” は、かける、広大な空間を飛ぶ、ダイナミックな状態を感じる言葉なのですが、いかがでしょうか?
大鷲は、大空を飛翔します。この場合は、飛翔でも違和感がありません。
では、スズメが、人に驚いて飛び立つのを、飛翔と言っていいのかどうか?雀が飛翔した、というのは大げさで、雀が飛んだ、でいいのではないかと。あるいは、カラスがゴミにたかりに飛んで来るのを、飛翔という言葉で表して良いのかどうか。カラスが飛んできた、でいいのではないかと。カラスが飛翔してきた?

 ”飛翔”という言葉には、”とぶ”という意味を持つ言葉が二つ重なっている訳ですが、そもそも、”翔” を、とぶ、と読んでいいのかどうか?
基本的には”かける”、だと思うのですが、”とぶ”とも読んでいるようです。
”かける”、であれば、やはり大空をかけめぐる、といったイメージとなり、ダイナミズムを感じ取れます。
”とぶ”であれば、動きは感じとれますが、ダイナミックさは薄れてきます。(あくまでも私の持つイメージですが)
”飛翔”の、”翔”を、”かける”、と考えるのであれば、例えばヤマトシジミやギンイチモンジセセリなどの飛行を、飛翔、と呼ぶのは大げさと思われますが、”翔”をただ単に”とぶ”、と考えるのであれば、問題は無いのかとも思われます。
まあ、暇人のいちゃもん、こじつけです。

 司馬遼太郎さんの”翔ぶが如く”、あれは確かに、”とぶ”と読みます。かけぶがごとく、とは読まないよなあ。
私が浪人時代、ラーメン屋で味噌ラーメンすすりながら聴いた曲は、”カモメがとんだ日”でした。
あれは、飛んだ、ではなくて、翔んだ、だったと記憶しています。
では、カモメが飛んだ、と、カモメが翔んだ、では、どの様に違うのでしょうか?
尤も、この曲のカモメは、鳥のカモメそのものである、ともとれますが、船員さん、ともとれますし、未練を捨てて未来志向しよう、と決断した女、ともとれるようですが、さて、本当はどれなんでしょうか?
カモメつながりで、確か私が中学生時代にベストセラーとなった”カモメのジョナサン(Jonathan Livingston Seagull)”、ひたすら飛ぶ、という行為自体に意味を見いだそうとするカモメの話しだったと記憶していますが、さて、五木寛之さんの訳では、”飛ぶ”、”翔ぶ”、どっちでしたっけ?たぶん、年代から考えると、”飛ぶ”かな?もし今、新たに訳本が出るとすれば、案外、”翔ぶ”、が使われるのではないでしょうか?

 例によって、論点がズレてきました。
 話しを元に戻します。
さて、アオスジアゲハの下は、アオバセセリの領域
 まあ勿論 ”飛翔” 、なのですが、忙しげに彼方此方行ったり来たりしている様からは、ダイナミックさよりむしろ、滑稽さ、も感じてしまいます。飛翔、というより、うろちょろ空間を忙しげに彷徨ってる、って感じでしょうか。

そして中層に スミナガシ
 さすが中型タテハの面目躍如。今回の俳優たちの中では一番悠然とかまえており、滑空を交えて飛翔します。種は違いますが、滑空、といえば、オオムラサキ。私が初めて蝶の”飛翔”で、感動した種です。とある高原の林縁の空間を、悠然と飛び去る様、いまだに覚えています。まさに、 ” 飛翔 ” でした。あれで蝶なのか?と思わせる迫力がありました。

少しズレて、そのちょっと下に クロヒカゲ
 本種二頭の追飛は見応えがあります。といっても、眼で追っていけないところがありますけれども。
 かなりのスピードで黒っぽい蝶が日陰を行ったり来たりの追飛。
 飛翔、翔る、というよりは、空間を忍者のごとく駆け抜ける、といったところでしょうか。

最下層から中層にかけて ダイミョウセセリ
 アオバセセリと接触してセセリ同士で追飛を行ってくれないか、期待を持ってみていたのですが、今回はありませんでした。どっちが追うようになるのか、興味ある所です。

隣の空間では、キアゲハ、ツマグロヒョウモンというキャスティングでした。

 で、やっと今回の蝶となります。
上述の華々しい連中はそれぞれお気に入りの空間を占拠しており、それなりに調和を持っているわけですが、それをかき乱し、飛びたたせる役割が、時々流してくる黒系アゲハです。
黒、尾長、紋黄、烏。
とっかえひっかえ、黒いアゲハが飛んでくるのですが、この観察時間の間に唯一静止してくれたのが、冒頭のもの。
本種は、飛行中は、簡単に種の判別がつくのですが、なぜか、このとまり方です。
そこで、不思議に思ったのでした。
最も特徴的な斑紋がちょうど見えないような翅の広げ方です。
意図的に斑紋を隠すように前翅を重ねているのでしょうか?
それとも、このとまり方をする時に、ちょうど綺麗に隠れるように、斑紋がデザインされているのでしょうか?
蝶の翅のデザインには面白い物がよくあるのですが、本種の紋の位置について、おや?と思った一枚でした。


2016/05/12 広島県にて撮影 モンキアゲハ










  1. 2016/05/17(火) 09:03:13|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

お写真を興味深く拝見いたしました。黒系アゲハの名前ですが、予想通りモンキアゲハでした。はっとしたのは、子供の頃の愛読書である今森光彦氏の『昆虫記』に似たような写真があったことです。たしか、寝ている姿?として書かれていたはずです。私自身、昼間から午後の暑い時間帯に本種の雌が光と影の境目の手前のような微妙な暗がりで、このポーズで静止しているシーンを数回目撃しています。
  1. 2016/05/22(日) 01:46:55 |
  2. URL |
  3. ひかり #-
  4. [ 編集]

ひかり様、こんばんは

ひかり様、コメント有難うございます。
昆虫記に載っていましたか?私もあの本は持っていたのですが、どこ行ったか不明です。探し出して、確認してみます。情報有難うございました。
”光と影の境目の手前のような微妙な暗がり”
おっしゃるように、その様な照度のところで、ぺたっ、としていますね。どうして、そのような照度のところなのか?どうして、翅がこのような開翅になるのか?
理由が知りたいです。
  1. 2016/05/23(月) 22:10:20 |
  2. URL |
  3. べにしじみこむ #-
  4. [ 編集]

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