べにしじみこむ の蝶ブログ へようこそ

主に広島県で蝶の撮影をしています

雨に濡れても

150611-1

雨降りの中でも撮りたい蝶と言えば

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)




 もう随分前の事になる。
ネットを振っていた頃の話である。
とある、広島の有名産地にて、蝶友とゼフィルスの採集にいそしんでいた時である。
それまで、どうにかもっていた天気であったが、雨が降り出したのである。
なにぶん、梅雨なので、雨が降るのはやむを得ない事である。

 で、当然の如く、たたき出しで採集をしていた(その当時はそういう採集方法しか知らなかった)。
この場合の叩き出しの目的は、蝶がそこにいるか否かの探索であり、揺すられた枝に蝶がいれば、その蝶は、たいていの場合は飛び出してくる。新たにとまった所を見極めてネットを振れば、三角紙が一つ埋まることになり、めでたしめでたし、となるわけである。ただ、飛び出した蝶が、より高い方へ、梢の方へ飛んでゆき、ネットの届かない高所へとまってしまったら、残念であるが諦めるしか無い。後者のパターンが結構多いんですよね。
 
 さて、雨が降り出したのであるが、雨にも負けず、風にも負けず、夏の暑さにも負けず、慾はなく(ここまでは某有名詩の真似です)、ではなくて、もっと採ってやろうという欲望の塊と成り、雨中にも関わらずネットを降り続けたのであった。そうすると、あら不思議、今まで、飛び出ても、より高い方へ飛んで逃げていた蝶たちが、雨が降ってくると、下に降りてきたのであった。
 で、三角缶が賑わって、ほくほくとなったかというと、残念ながら、そうではなかった。
確かに、蝶たちは上にあがらず、下に降りてきたのであったが、ネットが振れなかったのである。
そう、ネットがびしょびしょになって、ネットはひっつきもっつきになるし、それでネットインしても、仕方ないだろ、という状況になってしまったのであった。雨中で、乾いたネットを振るのは無理です。

 その時、初めて知ったのであった。ゼフィルスは、状況により、降りてくることがある、と。

 さて、話変わります。
蝶の写真を撮る方々が望む、蝶の状態として(人間のモデルさんで言えば、ポーズ、でしょうか)、いわゆる、開翅、がある(人間のモデルさんで言えば、開肢???、冗談です)。
翅を目一杯広げた状態で、写真を撮りたい、ということですね。
特に光り物のゼフィルスでは、これが一つの目標ですね。如何に開翅させ、美しく光らせるか。
ななめ前方から撮ると、より美しく幻光が輝く、とか、いや、斜め後方からのほうが趣があるとか、真上から撮るべきだ、とか、色々と意見がかしましいようですが、いずれにせよ、翅を開いてもらわないといけない。
さて、樹上にいるゼフィルスの開翅をどうやって撮るのか?
撮れるわけないですね。降りてくれなければ。
というわけで、如何に降ろすか。

 最近流行りの開翅撮影テクニックとしては、早朝、叩き出す、というのがあります。はじめから降りていないのであれば、これしかありません。私も毎年この方法にお世話になっています。
早朝にゼフがとまっている枝を揺すると、条件によっては、素直に降りてくれます。そして、降りた蝶に朝日が当たってくると、飛び立つ前に(樹上に戻る前に)、翅を広げてくれます。朝日が当たると翅を広げる、早朝の陽に煌めいて翅が輝く、この情景は何度見ても、感動するものです。とても幻想的、といってもいいかもしれません。ぱかっといきなり開翅するのでは無く、ゆっくりと、じらすように広げてくれますね。興奮のひとときです。
この時、撮影者は感動に浸り、夢中でシャッターを押すわけですが、自分(撮影者)がしでかした狼藉は、すっかり忘れてしまっています。可憐な蝶の寝込みを襲い、無理矢理下界に引きずり込んだ、ということを。にもかかわらず、彼らは梢に戻る前に、開翅し、感動を狼藉者にサービスしてくれる訳です。感謝。

 採集は悪だ、ネットマンは悪い、奴らは自然を破壊している、命を粗末にしている。等という批判が絶えませんが、少なくとも、蝶にとっては望ましくない狼藉を働いて撮影している人々は、このような批判は出来ないと思われます。五十歩百歩、でしょうか。叩き出しは、マクロのレベルでは、自然破壊だと思われます。運が悪いと、蝶を傷つけ、死に至らしめることもあるでしょう。私自身の経験ですが揺すって降りてきたハヤシ、よく見ると翅が片側折れ曲がっていました。後味の悪い思いをした経験があります。それ以降、あまり強く枝を揺することはしないように心がけてはいるのですが、基本的にこの方法は乱暴である事は確かと思います。その枝にとまっているのは蝶だけでは無いでしょうし。と解っていて狼藉を働くのもなんですが。
 では、狼藉を働かずに開翅を撮れないか?
つまり、はじめから降りている状況って無いのか?
天候が荒れた翌朝、あるいは、羽化直後を狙う、あるいは、・・・・、というのがあります。これを狙うのが本来の開翅撮影の王道ではないかと思います。ですが、それはワンシーズンにごく僅かあるか否かの機会、となります。運が良ければ遭遇できる機会であり、確実性はありません。

 というわけで、私は今日も狼藉を働いてしまいました。
ただ、寝坊してしまいましたので、昼間に、です。もはや早朝のテクニックは使えません。
ですが、雨が降っていたので、上には揚がらずに、下に降りてくれました。ただ、目線よりやや高い葉っぱでした。
ネットを振っている時は、雨天では出かけませんでしたが、写真撮影となると、どうにか撮れます。
但し、眼鏡に水滴がついて、ファインダーが見づらい、ずぶ濡れになる、やっぱりカメラが気になる(一応、防塵防滴を謳っている製品を使っていますが、さすがに土砂降りでは気を使います)、そもそも光量が少ないので、手ぶれしやすい、等という艱難がありますけども。そもそも、雨が降っている時は、根気が続きません。ワンチャンスで諦めてしまいます。これ以上濡れたくない、です。

 ところで、土砂降りの中での開翅撮影はどうするの?ご存じの方は、是非ご教示下さい。
陽が照ってないから、無理ですよね、たぶん。人工光では味気ないし。



2015年6月  広島県にて撮影  
OLYMPUS E-M1  / M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO + MC14
ヒロオビミドリシジミ









  1. 2015/06/11(木) 18:50:26|
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