べにしじみこむ の蝶ブログ へようこそ

主に広島県で蝶の撮影をしています

飛ぶ 7

飛ぶ 7

 蝶の飛び姿を撮影する上で、大きな問題として、二つがあげられると思います。
一つはピントをどうやって合わせるか。もう一つは適正露出をどうやって得るか。
これは写真を撮る上での当たり前の二つの要素ですが、飛翔、を対象にした場合、難問となってくると思います。
 今まで、いろんな蝶の飛び姿を撮影してきましたが、写真をとる上で難しいのは、まず一つは飛翔速度が速いもの。これは当たり前の事で、ピントを合わせるのが難しいからです。次の行動が予測しずらい(どっちに飛ぶか解らない、変則的な動きの飛翔をする)ものも、困難な部類に入ると思います。そういう意味では、ゼフィルスの卍巴飛翔なんかは、簡単な部類に入ると思います(なかなか上手く撮れませんけれども)。もちろん、とりあえず写す、という意味ではゼフの卍巴飛翔は比較的簡単な部類に入るとは思いますが、具体的に,例えば、二頭が向かい合った位置関係にあるように撮る、なんてことは狙えないと思います。沢山撮ってみて、その中にたまたまそのようなものが写っている、というのが 現状ではないでしょうか?幸運、偶然に期待して、連写するわけです。

 私の場合、蝶の飛び姿を撮影する時は、広角レンズで撮る時は、たいていの場合は、置きピン、望遠を使う時はマニュアルでピントを合わせます(合うように努力しています)。望遠の場合は見かけの被写界深度は、結構深めなので(広角で引きつけて撮る場合に比べると、ですが)、マニュアルフォーカスで撮ろうと努力しています。10メートル以上離れた谷間でのゼフィルスの卍巴飛翔を撮る場合は、当然望遠レンズ使用、となります。
 見かけのピントの深さを考えると、望遠で撮るのがいいとは思いますが、ただ、望遠で撮った場合は、なかなか細部がクリアーに写らない(事が多いと思われる)ので、可能であれば、広角レンズで引きつけて撮る、のが私の第一選択です。(追うのではなく、引きつけて撮るのが理想だと思います。追って撮った写真は、ある意味不自然な感じが窺えることが有りますので。そもそも、例えばlethe属の追飛なんかは追って撮るなんて事はできないと思います。)
 私の場合、望遠で飛翔を撮る場合は、露出はある程度、カメラ任せにしていますが、広角で撮る場合は、すべての設定をマニュアルにしています。
シャッタースピード、絞り、ISO、ストロボ光(使う場合は)、この四つの変数をあれこれと弄りながら撮るわけです。
レンズから一定の距離に飛来してきた時に、最も効果的に撮れるように、その場の状況に合わせて露出を設定しています。
ただ、露出に関して、自分の意思では変えられない変数が一つあります。
背景。

 予め背景を設定して撮影することももちろん少なからずありますが、右を向いてシャッターを切った次の瞬間には、左を向いてシャッターを切る、ということも当然ながらしばしばあります。その場合、背景が適正露出になったり、真っ黒になったりするわけです。空を背景に撮るつもりで露出を設定していたけれども、日陰になった林をバックにシャッターを切る。そうすると,背景がつぶれてしまいます。冒頭の写真の如く。

 昼間、草原を飛び交う蝶を撮る場合は、右を向こうが左を向こうが、背景の露出はそれほどシビアにはならないと思いますが、夕方、日没前後に、林縁の日陰を飛び交う蝶を撮るのは、露出が非常に難しいと思います。
 背景が変わった(カメラの向きを変えた)その瞬間に設定を瞬時に変更できれば良いのですが、なかなか思うようにはいきません。

 さて、背景が真っ黒くつぶれてしまうと、一般的には、失敗写真、になるかとは思いますが、私は実はこれが少なからず好きなのです。
特にクロヒカゲモドキの場合は。
その他のすべての情報が消えて、その蝶、本来が持っている美しさがクローズアップされるのではないかと思うからです。翅の色合いの濃淡、しなり、その蝶の精悍さ、生命力、美しさ、視線、うまくいけば蝶の内面が撮れるのではないかと企んでいます。

 ここ最近は、蝶の写真では、広角レンズで背景を写し込むのが、わりと受けているように思います。虫の目レンズなどはその極みですね。
私が蝶の写真をはじめた頃は、マクロレンズ(100mm程度が主流であったと思う)で撮ったものが圧倒的に多かったと思いますが、その当時、とある、蝶研フィールドという雑誌で、広角で撮った写真を見て、驚愕した覚えがあります。とても新鮮に思え、早速私も20mmレンズを購入しましたが、なかなか使いこなせませんでした。本当は魚眼を考えていたのですが、たまたま中古屋さんにそのレンズが手の届く範囲の値段で出ていたので購入したのですが、20mmさえ、使いこなせなかったので、魚眼は到底無理だ、と思いました。
かつては珍しかった、ということもあり、広角レンズで撮影した蝶の写真には感動したこともしばしば有りましたが、最近は、広角写真がありふれてきましたので、目新しさもなくなってきました。広角での蝶写真は難しいですね。ただし、当たったら大当たりですけども。

 人間の別嬪さんの写真を撮るのは85mmでバストアップ、というのが一つのセオリーであろうかと思います。広角を使うと、余分な情報が入ってしまう、歪む、などの問題があり、その女性の本来の美しさを出すにはある程度の焦点距離のレンズでバストアップ、あるいはヘッドショット、そういう写真が私の好みです。スタイルの良い方であれば、全身が写るように撮った写真も、非常に魅惑的ですが、その場合、背景はうるさくない方がいいですね。あくまでも、主眼はその女性です(もちろん、ポートレイトは男性の場合もありますが私が見るのは大抵は女性のポートレートです)。広角レンズを使った、その人物が点景になっている写真ももちろん、ポートレートとしてありますが、その人物に圧倒的な存在感が無いと、背景に埋もれてしまって、ただの記念写真になってしまいます。一回見たらそれっきり、もう一度見直そうとは思わない写真になってしまいます。広角レンズで美しく撮る、というのは難しいようです。
蝶を撮っているんだか、花を撮っているんだか、空を撮っているんだか、わからなくなってしまいます。
 バックが黒く(あるいは白く)潰れてしまうと、うまいこと蝶のみが浮いてきます。不自然、といってしまえばそうなんですけども。
 
 下の写真、これは四年前の写真ですが、お気に入りの写真です。これでますますクロヒカゲモドキに嵌まってしまいました。
背景の露出は完全にアンダーです。rawで撮っているので、ある程度持ち上げることは出来ますが(空、山並み、木々の区別がつくところまでは出せます)、かえって、真っ暗な方がいいのではないかと思っています。
 実は意図的にバックが潰れても良い、として撮影したものです。向こうは、夕方の空と草原、遠景の山並みですが潰れています。
もし、遠景を適正露出で撮ろうとしたら、この場合はストロボ光で蝶の飛翔を止めることになりますが、そうすると、(相対的に)遅いシャッタースピードにより、翅などの動いた残像が写ってしまい、クリアーな写真にはなりません。(もちろん、それはそれで動きが感じられて良いと思います。前回の記事の写真をご覧下さい。)下手をすると、手ぶれで周りの景色すべても流れてしまいます。というわけで、敢えて周りが黒くつぶれる条件で撮影することで、蝶を止めることが出来ました。
 どっちがいいのかは好みだと思いますが、実は、現状、私のテクニックでは、背景を綺麗に写し込んで、なおかつ翅などがぶれていないように撮る、ということが出来ません。黄昏時、雲が赤く染まった空を背景に翅を広げるクロヒカゲモドキ、その写真が撮りたいのですが、私の今の撮影テクニック、知識では、おそらく翅がぶれた状態で撮れてしまいます(ストロボでとまっている部分と、周りの光で写った部分とが重なる)。上手い方法があったら是非お教え頂きたいと思っています。

100912-123

広島県で撮影 クロヒカゲモドキ 飛翔








  1. 2014/08/28(木) 09:16:48|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<飛ぶ 8 | ホーム | 飛ぶ 6>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://benisijimi.blog36.fc2.com/tb.php/397-acd59442
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

benisijimi(ベにしじみこむ)

Author:benisijimi(ベにしじみこむ)
こんにちは,
べにしじみこむ です。
ゆっくりしていって下さい。

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (508)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード