べにしじみこむ の蝶ブログ へようこそ

主に広島県で蝶の撮影をしています

1/10秒の衝撃

1/10-1

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)






 20数年ぶりにここに来た。
お目当ては、今回掲載する種ではないのであるが、地元を離れて蝶を撮ると、なぜかどの種も魅力的に見えるから不思議である。
四半世紀前、若かった私は、ここまで一人で車を運転して来たのであるが、それも地元マツダの中古車、かなりぼろいのに乗ってきた。
諸々諸経費無しで十数万円という値段であった。なぜ、わざわざ車の値段をばらしたかというと、その時に持ってきたカメラ、レンズ一式のほうが高価だったと記憶しているからである。随分安い車を知り合いにみつけてもらったのである。まず予算があって、その範囲内で買える車を見つけてもらった。いかんせん、予算が少ないので、車種であるとか、年式であるとか、車体の色であるとか、そんなことは選べなかった。走りさえすればよかった。流石に安いだけあって、様々な故障、トラブルを経験したのであるが、今となっては良い想い出である。寒い日はチョークをひかないと始動しないような、その頃の車である。当時よく売れていたファミリアの、一世代前の車であった。広島でファミリアの中古車なんて、腐るほど有った時代である。信号待ちしている車を見たら、赤いファミリアが三台並んでいる、当時の広島はそんな時代であった。私のファミリアは、青だったけども(だから安かった、広島では)。

 一方、カメラ、レンズは、指名買いである。それでなければならなかったのである。
ただ、新品を買う度胸がなかったので、しょっちゅう中古屋さんを覗いていた。広島駅から職場まで自転車で通っていたのであるが、途中、猿猴橋、的場を抜けていた。その界隈には中古カメラ店が、何軒かあり、覗くのが楽しみであった。OM4-Ti、ZUIKO Macro 90mm F2(以下、OM 90 F2) ,そして、モータードライブ、いずれも中古で調達した。今ならば、インターネットで検索してクリックして注文、すぐさま宅配、であるが、当時は店先まで行って、たまたま出ていたら、これとっといてね、と一言、翌日に苦労してかき集めた現ナマを持参して、憧れのブツを手に入れたのである。それらは未だに防湿庫の奥に鎮座している。長年付き合って貰った相棒でもあり、使えなくても捨てられないのである。それに物としての質感は、今のカメラより遥かに上をいっている。OM 90 F2、モードラを装着したOM4-Tiは、工芸品であると思う。カメラは、ある時期まで耐久消費財であったと思う。いまや、消耗品、小道具である。旧機種はただのプラスチックの塊となる。あ、OM 90 F2は、まだまだ現役で頑張っています。モータードライブなんて言葉は今や死語になっているのではないかと思うが、蝶撮影にはこれが便利だったのである。決して、飛翔撮影用高速連写のためではない。当時、飛翔写真を撮ろうなんて事は、夢想だにしなかった。当時、蝶の飛翔を撮影していたのは、プロか、もしくはフィルムの浪費が趣味の大金持ちしかいなかったであろう。モータードライブ(ワインダー)がなぜ便利かは、フィルム機で撮影してみればわかることである(私はモードラを単に自動巻き上げ機として使っていた。)。最近のデジカメから蝶撮影を始めた方にはその意味はたぶんわからないと思う。フィルム巻き上げレバーを動かすだけで、敏感な蝶は逃げていたのである。つまり、二回目のシャッターが切れない、一発必中の世界だったのである。今と違って、蝶の撮影は、凄まじく緊張する一瞬であった(かつての緊張感が懐かしい)。モードラのうるさい音に蝶が反応しなかったかどうかは忘れた。かつての銀塩機では、蝶撮影は、今に比べると、なかなか骨の折れる事だったのである。

 さて、話を蝶に戻そう。太陽が見えていたときは活発に飛び回り、近寄ってもすぐに反応して逃げていた本種であるが、夕闇刻になってくると、もはや動かなくなった。撮り放題である。ただし、条件は、極めて悪い。暗い、風もある。
冒頭の写真。銀塩時代のオリンパスが誇るOM 90 F2の後継、と言っていいのかわからないが、ZUIKO DIGITAL ED 50mm,F2.0 Macroにて撮影。フォーサーズなので換算100mm、ほぼ同じくらいの焦点距離となる。ボディーはOM-D E-M5。なんと、シャッター速度は1/10である。信じられない。四半世紀前に此処で使ったOM4-Ti、OM 90、RDPでは絶対に有り得ない写真であると思う。三脚無しでは。もちろん、今回も三脚は持参していない。OM-Dの手ぶれ補正、恐るべし。(もちろん、ぶれないように色々工夫しています。)

 カメラに露出を任せると、夕暮れ時でも実際より明るく写ってしまう。冒頭の写真は、本来の見た目よりも明るく写ってしまっている。
かなりマイナス補正して撮ったのが下の写真。
このくらいの暗さだったであろうか。現場の雰囲気がよく出ている。
シャッタースピードは、1/500 秒。風があるので、揺れがおさまるのを待って、早めの速度で撮影。
かなりのマイナス補正と、思いっきりの高感度ISOのおかげで、この暗さで1/500がきれた。
昔の相棒では出来なかった芸当である。

1/10-2
 
 黄昏時の暗さが増すに従い、翅を縁取る紅が、周りの闇に溶けていく。
そのうち、どこまでが蝶で、何処からが空間なのか、見分けがつかなくなって来る。
この時が、本種が一番艶っぽく見える刻ではないかと、私は思っているのである。

そして、陽が暮れた。

2013年 10月 信州にて撮影 モンキチョウ
(OLYMPUS E-M5 , ZUIKO Digital ED 50mm F2.0 Macro)




  1. 2013/10/10(木) 13:57:25|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<秋色 | ホーム | 秋を感じて>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://benisijimi.blog36.fc2.com/tb.php/285-7b99bbce
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

benisijimi(ベにしじみこむ)

Author:benisijimi(ベにしじみこむ)
こんにちは,
べにしじみこむ です。
ゆっくりしていって下さい。

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (531)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード