べにしじみこむ の蝶ブログ へようこそ

主に広島県で蝶の撮影をしています

110609 少年時代の対称性の破れ

110609-1

 思い出のある蝶はいろいろあるが、かつて一番の衝撃を受けたチョウは、本種である。




 生物には、外見上、左右対称なものが多い。
ヒト、しかり。イヌ、ネコ、もそう。ほ乳類は、たぶん左右対称か。
ヒラメは違うか。巻き貝も、違うかな。カニで、左右のハサミの大きさが違うのを見たことがある。

 チョウの翅模様などは、私の知る限り、右翅と左翅は対称だと思う。少なくとも、日本産の蝶で左右の翅模様が違う種はいないんじゃないかと思っている。外国産については知らない。
 右と左と、違う色合いの翅を持つチョウなど、この世に存在しない、と思っていた。
ある時までは。

 話は私の小学生時分のことである。
私は図鑑を眺めるのが好きだった。動物図鑑、昆虫図鑑、魚介図鑑、その他諸々。
誕生日に何が欲しい?と尋ねられ、何々図鑑が欲しい、という子供だったのである。まあ、そのころは携帯型ゲームなんてなかったし。
 ある日、左右の翅が明らかに違うチョウを、とある図鑑(たぶん昆虫の生態図鑑?だったと思う。)で発見したのである。その種の生態写真(だったと思う)が載っていたのである。
その時の驚き、驚愕、動揺、混乱、衝撃、絶対とってやるぞ、という強い願望を覚えたのであった。
私は当時まだ、その蝶を見たことはなかったが、そんなに珍しい種では無いようであった。

 その蝶の名前は、
コムラサキ  であった。

110609-2

 それからしばらく、コムラサキにはなかなか縁がなかった。
後年、蝶を追うようになった時、コムラサキは普通種で、私の心の中では、まったくネットを振る対象から外れてしまっていた。
構造色、幻光、等の知識により、あのときの衝撃は、消されてしまったのである。
 あのとき、幻をみたのであった。

 コムラサキの左右の翅が色違いで見えることは、今ではもう知っている。光の当たり加減で。
具体的にどのような仕組みでそうなっているのかは知らないけど。
 でも、本種に逢うたびに、何故か思い出すのである、あの頃を。

 図鑑を見るたびに新しい知識がつき、衝撃を覚えていたあの頃。

110609-3
2011/06/09 広島県にて撮影 コムラサキ









  1. 2011/06/09(木) 23:30:48|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

べにしじみこむ さんのブログは時間の余裕が有る時にじっくり読ませていただいています。
ですからタイムリーにコメントできなくてごめんなさい。
こういう作りのブログは他にないのでおもしろいです。

ただ自分はあまりチョウの生態には詳しくないので適切なコメントができないのですいません。

チョウの名前でモドキについてはおおいに同感です。
  1. 2011/06/15(水) 20:05:22 |
  2. URL |
  3. otentoumaru #-
  4. [ 編集]

otentoumaru さん、こんにちは

 otentoumaru さん、コメント有り難うございます。
このところタイミングと天候に恵まれず、ゼフィルスにはまだお目にかかっていません。初見はたぶん来週になりそうです。濡れてまで撮る根気がありません。
 インターネットは空間は当然のことながら、時間も十分に遡れますので、かなり過去の情報を検索すること出来、面白いです。過去の記事へのコメントも嬉しいです。
 このところ生態にも興味を持ち、いろいろと考察しています。考察と言うより、妄想かもしれませんが、ムービーを撮り出すと、そうなるようです。静止画と動画の違い、動画の恩恵、とでもいえるでしょうか?
 以前の写真やビデオを見直し、あれこれ妄想しています。シャッターの切れない雨の日は、これもいいかも。
 
  1. 2011/06/16(木) 14:09:48 |
  2. URL |
  3. べにしじみこむ #-
  4. [ 編集]

こどもの頃に持っていた図鑑は、写真ではなく絵で描かれたもので、説明もほとんどなかったので、構造色を持つ蝶との出会いは衝撃的でした。クロアゲハと思って捕まえた蝶が、実はカラスアゲハで、その翅の表を見たときの驚きを今も覚えています。コムラサキも、何かよくわからない茶色く素早い蝶と思って捕まえ、その表を見た瞬間はかなり感動しました。
記事を拝見し、そんな昔のことを思い出しました。
  1. 2011/06/22(水) 19:04:44 |
  2. URL |
  3. むしみず #-
  4. [ 編集]

むしみずさん、こんにちは。

 むしみずさん、コメント有り難うございます。
私が蝶を追うきっかけになったことの一つは、ミヤマカラスアゲハ、メス夏型を偶然に採集し、その翅表に驚いたこと。何かのきっかけ、たいていの場合、その美しさに驚いた、という理由で蝶を追いかけ続けている人たちが少なからずいらっしゃるようですね。そのままネットを振り続けている人もいるし、写真に転向した人もいるし。
 いずれにせよ、過去の感動を心に持ち続けて、新たな感動を追っている、といったところでしょうか?
  1. 2011/06/22(水) 21:05:21 |
  2. URL |
  3. べにしじみこむ #-
  4. [ 編集]

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