べにしじみこむ の蝶ブログ へようこそ

主に広島県で蝶の撮影をしています

110605 神の意匠 と 人の知恵

110605-1

 いったい、これは何色なのであろうか?
この模様は、何を現しているのであろうか?
そして本種の最も驚くべきは. . . . 。

豊かな自然と、それを感じた いにしえびとの 豊かな感性、そして生まれた豊かな名に感謝したい。




 もう二十年くらい前になる。
子供が生まれるということで、頭を悩ませたのである。
しまった、ではなくて、どういう名前にするか、ということで。
 家内の妊娠がわかってすぐに、本屋に駆け込んだ。子供の名付けの仕方、といった類の本を二冊買ったのである。一冊でもいいかなと思ったのであるが、子供の名前で けちってはいけないと思ったのである。
どういう漢字にするか、何画か、読みは問題ないか、語感はどうか?
一生背負っていける名前にしなければならない。親の責任は重大なのである。

 ということで、長男の名前を考えるのに非常に頭を悩ませたのであった。
それで子供の人生がかわるかもしれないし、下手な名付けをすると一生うらまれるかもしれないし、そもそも自分が後悔しないようにしたい、という思いがあった。
 一方、次男の名前は、あまり時間をかけなかった。どこの親もそうではないだろうか?別に手を抜いたというわけではない。ただ単に、初めての経験か、それともその次か、というだけのことである。何処の親もたぶん同じではないだろうか?

 ちなみに、長男が赤ちゃんの時の写真は腐るほど撮ったのであるが、次男の写真は、数えるほどしかない。
別に手を抜いたというわけではない。ただ単に、初めての経験か、それともその次か、というだけのことである。何処の親もたぶん同じではないだろうか?

 さて、チョウの名前にはいろいろある。
色彩や大きさ、模様から命名した物が多いようだ。
キチョウ、オオムラサキ、コムラサキ、モンシロチョウ、コミスジ、オオミスジ、等々。
 
 キチョウという名前は、これ以上ないほどシンプルで、かつ美しい名前であると私は思っていた。ところが、である。この近辺のキチョウは、いつのまにかキチョウでは無くなってしまったのである。これは大変だ。信じられない。この件に関しては以前記事にしているので、そちらを見ていただきたい。(リンクあります。)いい名前なのに、当地では使えないのだ。信じられない。勝手にしろ、嘘だろう、と思いたい。あれだけさんざん慣れ親しんだ名前なのに。
 
 メスアカムラサキ、?赤いの?紫なの?それとも赤紫?これは複雑怪奇な名前だ。前から思ってた。

 エルタテハ、シータテハなんてのもあるが、これは結構面白い命名と思う。模様の一部に文字を見つけ、それを名にしたそうだ。命名者の観察眼に敬服する。

 なかにはもっと洒落たのがある。
アゲハなんて言うのは語感からして洒落ていると思う。アゲハ、揚羽、あげは、で検索すると、チョウ意外の名前としても多く使われているのがわかる。ところで、なんで揚羽なのだろうか?吸蜜でホバリングしているときに、前翅を揚げているように見えるからか?
コツバメ、なんてのは素晴らしいとしか言いようがない。ツバメシジミ、は私だったら、もっとロマンチックな名前にしたかも。
ゴイシシジミ、ジャノメチョウなどは先人の豊かな発想のたまものである。
ヤマトシジミ、はどうして大和なのか、命名者に聞いてみたいと常々思っているのである。

 なになにモドキ、なんてのもある。クロヒカゲモドキ、ヒョウモンモドキ、キマダラモドキ、
似て非なるもの、といった意味だと思うが、かわいそうな名付けであると思う。
あんまり深く考えずに、とりあえず、似た物から名前を借りてきました。

 ところが、である。いったいどういう発想でこういう命名になったのか、と深く考え込み、その深遠な理由(もちろん想像であるが)に驚愕してしまうようなものもある。

 ヒオドシ
 スミナガシ

 これは凄い。

 緋縅にしろ、墨流しにしろ、恐るべき命名である。
これがチョウの名前であると解る人が、いったい世の中に何人いるであろうか?

 延々と無駄話をしてしまったが、今回、スミナガシに会いに行ったのであった。

 そもそも、いにしえびとは、どこから 墨流し を思い浮かべたのであろうか?
私が思うに、本種がテリトリーをはっているところを、下から見上げたときの印象ではないか?白黒のツートンカラーに見えるのである。

110605-2

 静かに翅をひろげ空間を見つめている。ただひたすら、飛翔物体を追いかける。
そこに山林修行を行う禅師の姿をみたのではないだろうか?
そこから墨、に考えが及んだのではないか?

110605-4

 しかるに、この禅師は、すべてを見通す深い藍色の眼と、なぜか深紅の舌を持つ。
轢死体を啜るにはこの深紅の舌はお似合いかもしれない。

 不可思議な色模様の翅。
そして深い眼とアンバランスな口吻。
 
 人知を越えた 神の意匠、それに 墨流しを思い起こした いにしえびとの感性、そしてそれを蝶の名とした勇気に 感謝する。

110605-3
 2011/06/05  広島県東広島市にて撮影  スミナガシ








  1. 2011/06/05(日) 23:17:24|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<110609 少年時代の対称性の破れ | ホーム | 110602 蝶の身震い コチャバネセセリのvibration>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://benisijimi.blog36.fc2.com/tb.php/133-962d54ea
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

benisijimi(ベにしじみこむ)

Author:benisijimi(ベにしじみこむ)
こんにちは,
べにしじみこむ です。
ゆっくりしていって下さい。

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (545)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード