べにしじみこむ の蝶ブログ へようこそ

主に広島県で蝶の撮影をしています

brilliant blue

brilliantblue-1


 いったい、ワンシーズンに何頭の本種を、ファインダーに捕らえるのであろうか?
そして、
その内の何割が、青く発色しているのであろうか?

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)






 羽化してからの経過時間で青さが違うという。
あるいは、遺伝的に青く輝きやすい形質を持った個体群がいるとも、まことしやかに噂されている。

 その青は、
ゼフィルスのような 、これ見よがしの青ではない。
しっとりと、控えめな、それでいて強烈な印象を見るものに与える青である。
不可思議な、幻想的な青である。
それは、見せる為の青なのか、それとも、隠す為の青なのか、
いや、魅せる為の青なのだろう。

brilliantblue-2

 肉眼で見た時には青をそれほど感じていなくとも、写真として画像として定着した時に、思いがけず青く発色していることがある。我々の眼と、カメラの撮像素子との感受性の違いがあるのであろうか。
また、ストロボなどの補助光を使うと、青の発色が目立つ、とも言われている。確かにそうであろうと思うが、ストロボ無しでも強烈なブルーを写し込める。
ちなみに、本個体は、肉眼で見たとき既に青が煌めいており、他の個体とは違う何か、を感じた。
それは単に新鮮であったからなのか、それとも他の理由からなのか。
この瑞々しさにストロボは使えない。

2013/05/30 クロヒカゲ(Lethe diana) 東広島市にて撮影









  1. 2013/05/30(木) 20:53:43|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

草むらの戦闘機(ファイター)

FIGHTER-1

 細長い華奢な身体で 翅を小刻みに動かし、草むらを縫うように低空飛行。
その姿形、飛翔様式からは、繊細さ、弱々しさ、脆弱な印象を受ける。

ところが、どっこい、彼らはファイターなのであった。

2年前の記事、110508 草むらのファイター 
http://benisijimi.blog36.fc2.com/blog-entry-130.html

と同じ出だしです。





 冒頭の写真が、空中衝突であるのか、それとも単なるニアミスなのか?
なかなか判別の難しいところであろう。

 空中衝突の決定的瞬間で、なおかつ、はっきりとそれと判るような写真を撮りたいと狙っているのであるが、なかなかうまくいかない。そもそも、空中衝突自体が、頻繁にあるわけではないし、お、ぶつかった、写ったかな?と思っても、わずかの差で写っていなかったり。0.1秒の差が恨めしいのである。

 さて、戦闘機(fighter)は、基本的には衝突はしない。そもそも衝突するのが目的ではないからだ。ごく例外として、かつての零戦が敵艦船に意図的に衝突しようと目論んでいたことがあったが。

 中学時代に面白い先生に出会った。
年配の方であったが、彼は神風の生き残りであると噂されていた。本当かどうかは私は知らない。
ただ、雰囲気はまさに大日本帝国海軍、といった感があった。
彼は理科の先生であったが、授業はたびたび脱線した。
 そのうちの一つ、グラマンと、零戦の違い。
零戦は非常に優れた戦闘機で、小回りが効くのが良かった。グラマンに背後をとられても、くるりと上昇旋回、宙返りをして、あっという間に敵の後ろに位置することが可能であった、と。
では、零戦は、対グラマンにおいて、完璧な戦闘機であったかというと、実は問題があった。急旋回して相手の背後に位置するのは得意であったのだが、いかんせん、グラマンは速かったので、くるりと旋回して背後をとったとしても、敵はずっと向こうに進んでいるので、射撃しても追っつかない。
 というような事を延々と教えていただいたのである。
つまり、慣性の法則、重量と小回りの関係、等、物理である。

 さてここで、零戦をギンイチモンジセセリ、グラマンを例えばアオバセセリ、とすると分かりやすいであろう。
アオバセセリは圧倒的に速いので、ギンイチの背後をとるのは簡単であろう。
ただ、ギンイチからしてみれば、仮に背後に来られたとしても、急激な方向転換が出来るので、くるっと上昇、回転ができる。その間に後ろから進んできたアオバセセリは急な方向転換にはついて行けないので、前に進むのみ。結果、ギンイチがアオバの背後に回ることが出来る。でも、ギンイチがアオバの後ろで体勢を立て直した時には、アオバは遥か前方に行ってしまっている。

 ギンイチモンジセセリとアオバセセリの決定的な違いは、その体格である。ひょろりん、に対して、どてっ。
当然、体重は違う。もちろん、翅の形態にも違いがうかがえる。
急な方向転換を必要とされる草むらの中を飛翔するのか、それとも、もっと大きな空間を敏速に飛翔する必要があるのか。環境に応じた体型をしているといえるのだろうか。あるいは、体型に応じた環境を選んでいる、のかもしれない。

 零戦同士の衝突と、グラマン同士の衝突とでは、どちらが衝撃が大きいだろうか。
衝突エネルギーは速度と重さに依存するのであるから、当然、グラマン、すなわちアオバのほうが圧倒的に衝突時の衝撃が大きいだろう。アオバセセリの空中衝突は考えられない。それが起こると、おそらく彼らはその衝撃故に障害を負うことになるからである。では、ギンイチモンジセセリではどうか?何の障害も起こらない。何処も怪我をしないのである、彼らは。体当たりしても。それについては、
2年前の記事、110508 草むらのファイター 
http://benisijimi.blog36.fc2.com/blog-entry-130.html

にリンクしてある動画を見ていただけるとおわかり頂けると思う。

 二頭が絡んだときの表情をみると、彼らがファイターであることが理解できる。
むしろ、アタッカーと言ってもいいのかもしれない。

 本当に意図的にぶち当たっているのか?アタックしているのか?
興味あるところである。

FIGHTER-2

FIGHTER-3

FIGHTER-4

FIGHTER-5

FIGHTER-6

FIGHTER-7

FIGHTER-8

FIGHTER-9

FIGHTER-10

FIGHTER-11

FIGHTER-12

 広島県にて撮影 ギンイチモンジセセリ











  1. 2013/05/16(木) 23:32:39|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ギンイチモンジセセリの飛び姿

ginichi-1

ギンイチモンジセセリの飛び姿を集めてみました。

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)





ginichi-2

ginichi-3

ginichi-4

ginichi-5

ginichi-6

ginichi-7

ginichi-8

ginichi-10

 何処にいるか、わかりますか?
ginichi-9


 セセリチョウで確実に飛翔が狙えるのは、本種くらいであろうか。
他のほとんどのセセリチョウは、一秒目をつむっている間に、いったい何処へ行ってしまったのか分からないくらい遙か彼方へ行ってしまっている。
一方、本種は、三秒眼をつむった後も、そのあたりで見つけることができる。

 では、彼らはとろいのか?
否。
素晴らしく速いのである。草むらという環境の中では。
忍者の如く、草むらのジャングルを縦横無尽に飛び続けるのである。
このような環境の中では、おそらく最高速ではないだろうか?
例えば、イチモンジセセリや、アオバセセリなんかが、以下に撮影したような環境で、飛び続ける事が出来るのだろうか?たぶん出来ないだろう。

 おっと、ぶつかるぞ!!!
surinuke-1

 なんなく、すり抜け
surinuke-2

 方向転換して、
surinuke-3

 上昇だ 
surinuke-4

 見たか、ギンイチ忍法、すり抜けの術
surinuke-5

 この間、約0.4秒です。

 いずれの写真も、広島県にて撮影 ギンイチモンジセセリ

 以下、 草むらのファイター(戦闘機) に続く予定です。
 ギンイチモンジセセリの緊迫感のある飛翔は、二頭がからんだ時にこそ、撮影が出来ると思います。











  1. 2013/05/16(木) 22:55:41|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

よーい、どん

yoidonn2

広島県にて撮影 ギンイチモンジセセリ ベニシジミ










  1. 2013/05/16(木) 21:34:02|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

煌めく漆黒

shikkoku-2.jpg


 彼女は何色か?
 
図鑑的には 黒褐色 灰褐色 あるいは黄土色が無難な線であろうか

否、漆黒である

すべての色彩が 混ざりあってできた 漆黒
彼女の翅表に あらゆる色彩の光粒子が閉じ込められ 
混ざり合い 減法混色となった結果が ご覧の色合いである

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)





 幸運なことに 羽化直後ではないかと思われる別嬪さんに遭遇した

楚々とした美しさ
真珠の水滴と共に
shikkoku-3


 彼女が少し翅を開き始めた
左右の翅の間には暗黒の世界が広がっているようだ
真っ黒である
shikkoku-4

 この光沢は ブラックエナメル というのであろうか?
つやつやとした 滑沢のある 反射性のある黒である
陽光が表面で反射しているようだ
shikkoku-5


 否、ブラックエナメル というより ビロード というべきか
先ほどは つやつやとした滑沢な面のように思えたが 
柔らかでふわふわした感じにも思える  
すべてを優しく包み込むような いったん包み込まれると その心地よさから 容易には離れられない
 ビロードの闇 漆黒である
茶褐色に見えるのは 単に 光の反射である
本質は 漆黒であろうと思う
shikkoku-6

 漆黒の周りは 全周 黄土色で取り囲まれている
黒を引き締める黄色 コーディネーションは完璧である

 側面観 
楚々とした美しさ
shikkoku-7


 そして もう一度 開翅

彼女の翅は まさしく 漆黒 である
右翅には すべてを吸収するブラックホールのごとく 何物も存在しないかのように なにも見えない
わずかに左翅の縁では 陽光が反射しているようだ
shikkoku-8


 そして 全開翅 
彼女の漆黒の翅表に あらゆる色彩の光粒子が 踊っている
(画像を二回クリックして最大にしてご覧下さい)
色彩の光粒子が 陽光エネルギーを吸収し 翅表から解き放たれようとしている
shikkoku-9


 彼女は何色か 

一言で言うと 煌めき なのである
煌めく極彩色 すなわち 漆黒である
上の写真の一部の拡大が下の如く
shikkoku-10


 あらゆる色彩の光が混じり合い 減法混色の結果 漆黒となったのが彼女の翅表である
しかし 解せない
一般に あらゆる色彩の光が混ざった時は 減法混色ではなく 加法混色となり 白くなるのではないか?

 そう 実は 光の溢出部位が翅裏にあるのである
翅表で吸収された あらゆる色光が 翅裏から一挙に飛び出ようとしている部位がある
彼女の翅裏には加法混色が行われた 輝く白いスジがある

 それについては いずれまた後ほどの記事で考察したい
ギンイチモンジセセリの銀白色の線条は何を現すのか?
(いずれ考察記事を書く予定である。つもりである。かもしれない。)


広島県にて撮影 ギンイチモンジセセリ









  1. 2013/05/15(水) 21:20:56|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

光を纏う

130512-4

 飛び古したと言うのに、さらに光を纏(まと)う。


 --- ほとんど、欲目の世界ですので、興味の無い方は読まないほうが良いと思われます。
 思いっきり写真を拡大してみないと分かりにくい部分もあるかと思います。
 ニッチな世界なので、理解不可能でもオーケーです。 ---

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)





 赤、橙、黄、緑、青、藍、紫
すべてが翅縁に出現している。(二回クリックで拡大するとよくわかります。)
これが彼女の最大の魅力。

130512-1


 動くたびに、翅縁は表情を変えていく。
 ブルーのみ。
130512-5

 無色の輝きのみ。
130512-8

 欠損した部分から、向こうの発色が窺える。
鱗粉をかなり失っているようだ。
130512-9

 翅縁の青と翅表の青の融合
130512-3

 飛び古したと言うのに、さらに光を纏(まと)う。

 彼女に残された時間は、おそらく残り少ないだろう。
今まで浴びた太陽の光のすべてを解き放つかの如く、光り輝いていた。
写真では(私の現状では)、輝きのすべてを表せないのが残念である。


2013/05/12 広島県にて撮影 コツバメ










  1. 2013/05/12(日) 20:19:32|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

かいーかいー?

DSC1605NEF

コツバメの、触覚のお手入れの写真を集めてみました。

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)






その2 連続写真
120408-1-1
120408-1-2
120408-1-3
120408-1-4
120408-1-5
120408-1-6
120408-2-10


その3

 かっこよくテリはり
120408-2-1

 ん?
120408-2-2

 お目々が かいー
120408-2-3

 かきかき
120408-2-4

 違った、触覚が かいかった
120408-2-5

 よっしゃ
120408-2-6


その4

 かいーよー
YAPPARIKAI-

 なぜ、いつも中脚で触覚のお手入れをするの?

 触覚を倒したときに、一番近いところにあるから?

 さて、何のために触覚のお手入れをしているのでしょうか?


いずれの写真も 東広島市にて撮影  コツバメ

 かいーかいー トラフシジミ編に続きます。
 トラフとコツバメを比較することにより、驚愕の真実が判明しました(?)
  乞うご期待












  1. 2013/05/11(土) 23:39:49|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ベニシジミ


BENI20130428


東広島市にて撮影 2013年4月28日 ベニシジミ










  1. 2013/05/10(金) 22:01:05|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ギンイチモンジセセリ2013

GINITI130428-11

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)






GINITI130428-2

GINITI130428-3

GINITI130428-4

GINITI130428-5

GINITI130428-6

GINITI130428-7

2013年 広島県にて撮影 ギンイチモンジセセリ

以下、煌めく漆黒
   草むらのファイター(戦闘機) 
       に続く予定(かもしれない)










  1. 2013/05/09(木) 23:38:38|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

スギタニルリシジミ2013

SUGIRURI130504-6

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)





 その日は、雲が多く、時々陽がさしてきた。
曇ると、飛ばなくなる。
陽がさすと、飛び出す。
いったい、曇っているときには何処に静止しているのだろうかと探してみるのだが、なかなかみつからない。
冒頭の写真、これも、もしかして、保護色?

 陽がさしてくると、開翅する。
そして、吸水を活発に行っていた。

SUGIRURI130504-1

SUGIRURI130504-2

SUGIRURI130504-3

SUGIRURI130504-4

SUGIRURI130504-5

2013年5月3日 広島県にて撮影 スギタニルリシジミ










  1. 2013/05/08(水) 22:57:21|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

大漁

tairyoui130505-1-2

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)





 下はモンシロチョウ、上は?

2013/05/05  広島県にて撮影










  1. 2013/05/07(火) 23:45:32|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

25年前の宿題

ginnichi870801-1
1987/08/01 広島県にて撮影  

 忘れがたいワンカット。屈辱の一枚。
 
(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)



 
 25年前の夏のある日。
意気揚々と帰宅した。
後日、現像があがってきて、意気消沈した一本のうちのワンカット。
リバーサルフィルムを、スキャンしている。

 尾端をよーく見ていただけると判ると思うが、小さな水滴が付着している。これが、唯一、水滴が写っている一枚であった。
そう、ポンピングを狙ったのである。水滴が排出される、その一瞬を狙ったのである。36枚撮りフィルムを一本以上使って、一枚も撮れていなかった。現像が出来あがってくるまで、撮れていないなどとは全く夢想だにしていなかった。
 ちゃんと水滴がついているではないか、と思われる方もいらっしゃるだろうが、これはポンピングの瞬間ではない。本種のポンピングを見慣れた方であればお判りいただけると思う。これは切れが悪かったので、水分が少し、尾端に残ってしまったのである。時々、こういうこともある。この写真は、水滴が尾端から出た瞬間の写真ではないのである。水滴がついているけれども。

 というわけで、8日後に、もう一度トライした。そのうちの二枚が下の写真。
本種は集団吸水する事で知られている。集団吸水していると、どの個体にピント合わせようか、迷ってしまうのである。最近は、迷うような贅沢をしたことはないのが残念である。 
で、水滴の写真であるが、やはり撃沈したのであった。 
ginnichi870809-1
ginnichi870809-3
1987/08/09 広島県にて撮影

 やはり水滴は撮れていなかった。今この写真を見直してみると、三枚目なんかは、おそらく尾端から水滴が離れた直後なのではないか、とも思うのである。
残念賞であるが、これが私の当時の限界であった。
カメラの限界、そして、撮影対象を選ぶ私の経験不足を露呈した三枚目の写真である。
集団吸水しているのに、なんでわざわざこの個体を選んだ?(撮影対象の選び方、間違ってないか?)

 この年の夏、はじめて、タイムラグ、という言葉を意識したのであった。
 ライムラグを克服してギンイチモンジセセリの尾端についた水滴を撮るべし。
 夏の高原から頂いた宿題。

 その後、四半世紀、カメラ(そしてレンズ)の進化は素晴らしい。
オートフォーカス、測光の信頼性、連写速度、高感度耐性の向上、などなど。
蝶の撮影は格段に簡単になったと思う。
ただ、あまり議論に上がることは無いが、タイムラグの長短も、蝶撮影には大きな要素となる。
そして、このタイムラグに関しては、劇的な進化はないように思う。
コンデジよりも、写るんです、の方がタイムラグは短いのではないか?
はい、チーズ。と言ってシャッターボタンを押したのに、ストロボが光ってカシャッ、と音がするまでの、あの間の抜けた零点数秒。あれはどうにかならないのか?
そもそも、カメラ店でもらったカタログにも、ホームページで各社のカメラの諸元表を見つけても、タイムラグが記述されていることは少ない(ほとんど無い?)。各メーカーは、画素数が増えました、とは宣伝するが、タイムラグが少なくなりました、とは宣伝しない。稀に、最高級機種では述べられるようではあるが。
 蝶の撮影にあたって、カメラに最も要求されるものは何かというと、レスポンスではないかと私は思っている。
画素数や連写速度の向上、画像処理エンジンの改良は、おまけである。撮影者の意図を、瞬時にくみ取ってくれるカメラでなければ、軽快な撮影はできない。今まで何台かのカメラを使ってみて、そう思う。3600万画素など必要無いのである(有るにこしたことはない)。秒12コマも要らないのである(有るにこしたことはない)。イメージセンサの大小はどうでもいいのである(大きければ良いというわけではない)。1秒後には飛び立つかもしれない蝶をとる、1秒後には光の角度が変わるかもしれない、一瞬の翅の煌めきを撮りたい、こういう時に咄嗟に操れるカメラこそが最高だと思う。秒10コマ連写するより、たった一枚で確実に決めたいのである。どんなに画素数が多くても、画像処理エンジンが優れていても、ピントが合っていなければ意味は無い。ぶれていては意味は無い。その瞬間が撮れていなければ意味は無い。そもそも、撮れていなければ、問題にさえならないのである。
 撮影者の意図を的確に素早く体現できるカメラ。それが最高である。
とっさの変化に対応できるレスポンス。操作ボタンの配置、大きさ、重さ、手に持ったときの馴染みとか、オートフォーカスやシャッターの感覚。マニュアルフォーカスのしやすさ。一瞬の露出補正。ファインダーの見え方。さらにはシャッター音も大切である。タイムラグの少なさは重要な要素となる。ミリセカンドの単位のタイムラグを、はたして感じることができるのかどうか?飛翔写真を撮ったことがあれば、実感として解るはずである。0.01秒の違いは大きい。また、今まで提示した三枚の写真と、以下に提示する三枚の写真の差が、その答えである。
 いろいろ調べてみると、D4,D800は0.042秒、D7100は0.052秒。EOS-1D X は0.055秒、EOS-5D MarkⅢは0.059秒。EOS Kiss X7i が0.075秒とある。オリンパスには期待しているのであるが、E-5が約0.06秒。ミラーレスのOM-D,E-M5が0.05秒とのこと。ミラーが小さい、ミラーがない、という恵まれた条件の中でこれでは、2強に負けているのではないか?銀塩ではニコンF3が約0.04秒、F6が約0.037秒。キャノンNewF1が約0.04秒。ただし、各社、試験法が必ずしも同じではなく、例えば、キャノン機は、絞り値によって、バラツキが出るとの噂もあり。キャノンではペリクルミラーを採用したEOS RTでは0.008秒と、素晴らしい数値をもっている。RT、すなわちリアルタイム、という名を持ったこのカメラの存在、これすなわち、他のカメラでは、リアルタイム、その瞬間は撮れない、とカメラメーカーが言っているようなものとも受けとれるのだが。
私は、このEOS RTを購入したのである。月賦で。当時、金銭的な余裕はさほど無かったが、養うべき家族やそれに付随するしがらみもなかったので、購入できたのである。キャノンのカメラを使ってみたい、といった動機がもちろんあったのであるが、最大の理由は、冒頭の写真である。この写真は、高くついたのである。
しかるに、RTで雪辱を期せたかというと、そうもいかなかったのである。なぜなら、この年以降しばらくは、ギンイチモンジセセリのポンピング場面に遭遇しなかったからである。これ以降は、この時期、この場所へ行かなかった事が大きい。今そこへ行って、本種に遭遇するかどうかも、疑問である。悲しいことに。
EOS RTの使用感はというと、これはあまり良くなかった。レンズからの光をミラーを動かさずに分光するのでファインダーが暗くなり、ざらつき感があった。結果、ピント合わせが難しくなる。フィルムに届く光量が落ちる。この二つの理由により、マクロ撮影では軽快な撮影とはいかなかった。というわけで、RTでは、ギンイチモンジセセリに対峙する機会が無かったのである。

 タイムラグには二つあって、一つはカメラのメカニカルな部分に依存するもの。レリーズタイムラグ。シャッターが押し込まれた後、ミラーが跳ね上がり、露光面に光が到達するまでの時間差である。前述した、れーてんれい何秒、という数値がこれである。EOS RTでは、このミラーが跳ね上がる動作がないので、その分タイムラグが短くなる。OM-Dが、なんであんなにとろいのか、解らない。タイムラグ、連写、という分野では、ミラーレス機に期待しているのであるが、どうなんでしょうか。今秋には、OM-D、もしくはE-5の後継機が出るとの噂がある。タイムラグが圧倒的に少なくなっていれば、是非とも欲しいのであるが。
タイムラグのもう一つは、機械以前の撮影者の問題。あ、水が出てきそう(出てきた)、シャッターを押そう、と思ってから、実際に指が動いてシャッターを押すまでの時間差である。ヒューマンタイムラグ。
この二つが合わさって、撮影のタイムラグとなる。
水滴が排出されたのを確認してからシャッターを押したのでは、遅いのである。露光面に当たった光にはすでに水滴は無い。かつての私のフィルムの如く。
 ということで、タイムラグを完全になくす事ができない以上、ポンピングの撮影においては、それを考慮に入れた撮影が必要である。
できるだけメカニカルタイムラグの少ない機種を使うこと、そして、自分の感覚を研ぎ澄ましてヒューマンタイムラグを減らすこと。予め水滴の出現を予測して、見当でシャッターを切る、というのもテクニックである。適当に連写する、というのもあるが、これは面白くない。写したのではなく、写った、訳であるから。一発、必中を狙うべきである。ポンピングの撮影は、真剣勝負である。
幸いなことに蝶の吸水時には、割と接近が可能で(他の状態に比べれば、の話)、しかもある程度の長時間にわたって吸水(ポンピング)してくれることが多い。よく観察していると、水滴の排出を何となく察知できるようになる。ほぼ同じくらいの周期で排出している事もあるし、排出の直前に尾端が動くことからも、その瞬間を察知できるようになる。何事もよく見ることが大切である。

 というわけで、25年後、その瞬間を察知して撮影したのである。もちろん、カメラも変わっている。
百発百中、とは行かないが、25年前に比べると、遥かに率は向上した。観察眼を持ったこと、いい相棒に恵まれたこと、そして、いい撮影対象に恵まれたこと、による。

 25年後に提出した宿題。やっと撮れた。これで進級の「可」が頂けるでしょうか?

pump120506-1

 宿題の提示から、四半世紀も経っているのであるから、尾端に水滴がついているだけの写真では、面白くない。
次の写真、ダブルドロップである。

pump120506-2

 左の水滴が、今まさに出現した物。右の水滴は、切れが悪くて残ってしまった前回の水滴の一部。
宿題の提出が四半世紀も遅れてしまったので、「良」を頂くには、このくらいの色をつけなければならないであろう。

 最後の写真、蝶から離れて、空中にある水滴。

pump120506-3

 物理的に、本種では、この空中にある水滴の写真は撮影が極めて困難である。
理由は簡単で、尾端から地面まで、ほとんど空間がないからである。
25年前に撮影した写真を見返してみると、モデルの選択を間違っているのが解る。
尾端から水滴が出てから地面に到達するまでの時間が、なさ過ぎるでは無いか。三枚目なんかは、出た次の瞬間、地面に吸収されるのではないか?25年前、そこまで考えていなかった。尾端しか見えていなかったのである。
 集団吸水していると、どの個体にピント合わせようか、迷ってしまうのである。と前述したが、ポンピングを撮りたければ、迷えないのである。尾端から地面までの距離が一番長い個体を選ぶしかない。
最適なモデルは、そうそうはいないのである。

 最後の写真、これはラッキーである。たまたま傾斜した所でポンピングしている。
これを天の恵みという。
尾端から地面までの距離がある。
こういう個体に遭遇したならば、まずは天に感謝し、そしてすぐさま空中水滴撮影モードに切り替える必要がある。

バックを完全に飛ばして、水滴をもっと止めていたならば、「優」が頂けたかも。

 さて、本種は、集団吸水することで知られている。
が、私はここ最近、その場面に遭遇したことがない。単発的な吸水個体にお目にかかるのみである。
 もう一度、本種の集団吸水の場面に遭遇したいものである。どの個体にピントを合わせようか、迷うような場面に、もう一度会いたい。迷っちゃいけない、といったのであるが、迷いたいのである。


いずれの写真も、広島県にて撮影 ギンイチモンジセセリ

追記; 機会があれば、ギンイチモンジセセリよりも、もっとポンピングの写真撮影が難しい種についても述べてみたい。
尾端が翅に隠されて直接見えない種のポンピングなんてのは、究極の難しさがある。どうやったらポンピングを表現できるのか?どうやって水滴を撮るんだヨー?それについても述べてみたい。
いつになるかはわかりませんが。

追記;(2013/05/10)
 オリンパスの新製品発表がありました。E-P5
 高速レリーズタイムラグモードというのを搭載したらしいです。約0.044秒とのこと。まだまだRTとは桁が違いますが、秋の新製品に期待が高まります。












  1. 2013/05/06(月) 23:14:27|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

水鏡

mizukagami130503-2-5


(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)





  鏡像の方が、ブルーが艶やか、黒がしまって見える。
どっちが、本当なのだろう?

私には、彼女の真の美しさが見えていないのではないだろうか?

2013/05/03 広島県にて撮影 スギタニルリシジミ










  1. 2013/05/03(金) 23:38:42|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ウスバシロチョウ

usubasiro130503-1

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)





usubasiro130503-2

usubasiro130503-3

usubasiro130503-4

2013/05/03 広島県にて撮影 ウスバシロチョウ











  1. 2013/05/03(金) 20:01:28|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

朝露

ASATUYU130428-1

(写真はクリックで拡大されます。大画面でおもいっきりブラウザーを広げていなければ、もう一回クリックで更に拡大されます。ノイズ、ピント、ブレなどの諸問題も拡大されますが、雰囲気などは分かりやすいです。)

2013/04/28 広島県にて撮影  ギンイチモンジセセリ










  1. 2013/05/01(水) 10:18:20|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

Author:benisijimi(ベにしじみこむ)
こんにちは,
べにしじみこむ です。
ゆっくりしていって下さい。

カレンダー

04 | 2013/05 | 06
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (500)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード