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べにしじみこむ の蝶ブログ へようこそ

主に広島県で蝶の撮影をしています

クロヒカゲモドキの占有行動を考える(クロモフリークの戯れ言その2) プロローグ

 話しには聞いていたのだが、初めて見るゼフの卍巴飛翔は、衝撃だった。
手に持った捕虫網の事は忘れ、しばし、呆然と立ち尽くす。
たかが虫けらの行動で、感動するなんてこと、ありうるのだろうか?

こいつら、いったい何をしているんだ?

 そして、もう一つ衝撃だったこと。
話しには聞いていたのだが、アイノの採集はそれほど難しくはなかった。
例え、振り逃がしたとしても、また戻ってくる、と聞いていた。
おニューの真っ白い捕虫網を振ったのだが、最初の一振りで、見事ゲット。
そのページに穴が開くくらいに眺めまくった図鑑に載っている、まさにその蝶が、今、自分のネットの中にいる。
心臓がバクバクした。
震える指でそっと胸部を圧迫。経験不足なので、力加減がよく分からない。
三角紙にそっと包み、三角缶に宝物の如く仕舞う。
そしておもむろに立ち上がり、ふと、さっき振った枝先を見ると。

 なんと、逃がしてしまった!
今、三角缶に入れたばっかりなのに、どうやって逃げたのだろう。
信じられん。また同じ枝先にとまっている。
再び網を振る。見事ゲット。
三角紙を取り出そうとして、三角缶を開けたところ、
あれ、やっぱりさっきのはちゃんとココに収まっているではないか。
よく分からんが、あっという間に二頭めだ。
再び、三角紙にそっと包み、三角缶に宝物の如く仕舞う。
そしておもむろに立ち上がり、ふと、さっき振った枝先を見ると。
なんと、そこには。

こいつら、いったい何をしているんだ?

 それは、30年以上前の、とある芸北の山でのこと。
初めてゼフィルスの採集に連れて行って貰った時のこと。
感動と衝撃と、疑問に満ちた1日であった。
蝶にのめり込むには充分すぎる体験であった。





 様々な蝶達が卍巴飛翔を行う。
輪舞しているように見えるので、蝶の舞踊、或いは舞踏、などと表現されることもあるようだ。
全ての種が同じような卍巴飛翔を行うわけでは無い。
それぞれの種、それぞれ様式美があり、それぞれにお約束ごとがあるように思われる。
種による違いを吟味、違った趣を味わい、魅惑的な舞踏を礼賛する、それこそが卍巴飛翔マニアの真骨頂である。
敢えて言えば(言葉の本来の定義に従えば)、下の動画の種は、舞(旋回運動)、それに対し、たとえば、キアゲハのものは踊(跳躍)、といえるかもしれない。
では、クロヒカゲモドキはどっち?暗いとこが好きだから、暗黒舞踏?

 
 それは闘いである、とか、誤認している(メスと)とか、言われているようだ。
その美しい振る舞いを、マイナスのイメージのある言葉で汚してしまうのが我々人間の常のようだ。
何しているのか、やはり知りたい、納得したい、自分たちの言葉で表現したい、わけで。
でも、本来の卍巴飛翔の解釈は、やはり、初心に戻るべきであると考える。
私の経験で言わせて貰えば、あの芸北での感動をそのままフラッシュバックすれば良い。
何をしているのか、など、どーでもよいのである。
すなわち、その美しさを堪能すべきである。
それこそが、彼らの美しくも不思議な振る舞いに対する、自然な対応の仕方と言えるのでは無いだろうか?


 下の動画、種は、すぐお解り頂けるであろうか?
(なお、今後、動画をいくつかYouTubeにアップロード予定です。本ブログ内の動画枠で見るのではなく、YouTubeで直接見ることをお勧めいたします。大きい画面で見ないと、よくわからないので)
そろそろ秋、ということで、舞台にススキを入れ、彼らの美しい舞が目立つように青空バックになるようにカメラを傾けて撮影した。
この種であればそういうことを考えている余裕がほんの少しはある。
今後述べていくクロヒカゲモドキに至っては、そんな余裕など、何処にもありはしない。



 ところで、上の動画であるが、前述したように何も考えずに、ゆったりと観賞すれば良い。
どちらかというと、踊、より舞、の要素が強い卍であり、雅な感じが漂ってくる。
ただ、感動のあまり何回も見ていると、観賞から鑑賞に変わってくるようだ。
鑑賞眼が培われてくれば、さらなる上の鑑賞レベルに到達するはず。
途中で男役と女役が入れ替わっているのがお解り頂けるであろうか?
この変化は何を意味しているのだろうか?
この舞は、何を表現しているのだろうか?

 一般に、卍巴飛翔と言えば、ゼフの代名詞のように思われる方々が多いように思う。
ゼフィルスより、例えばジャノメチョウ科(今はタテハチョウ科内のジャノメチョウ亜科となっているのでしょうか?よく分からんけど)、あるいはタテハチョウ科の其れのほうが、大きさがある分、迫力があって、見応えがあると思われる。
 私は今まで何種かの舞踊を見た事があるのであるが、ダントツに美しいのはクロヒカゲモドキのものである。
綺麗な回転をすると言われている種でも、大抵はアバウトで歪んだ円運動で回転方向も不規則であることが多いが、クロヒカゲモドキのそれは、空間に予め計測して軌道を敷き、それに沿って規則正しく飛んでいる様な、綺麗な幾何学的な螺旋運動となる。
他種と一線を画した独特の美しさを持つ。
ジャノメチョウのそれと、クロヒカゲモドキのそれとは、果たして同じ趣旨のものなのであろうか?
同じ流派の踊りと考えて良いのか?ではキアゲハのそれは?(キアゲハは卍巴飛翔とは言いづらいが)


 さて、下の動画二つ。
クロヒカゲモドキの占有行動である。
回転飛翔(上)と追飛(下)










 さて、例によって長ったらしくあまり意味の無い前振りとなってしまいました。
卍巴飛翔(回転飛翔、近接飛翔、のちにこの三者の私なりの使い分けを定義します)とは何なのか?
長らく疑問に思い、未だに腑に落ちる回答を得られていません。
卍巴飛翔とは占有行動中の一つのフェーズだと思われます。
単にその部分のみを見て、分析して、考えるよりも、一連の占有行動
(いわゆる侵入個体の登場から、それに反応した占有個体のスクランブル、近接飛翔、追飛、そして片方の帰着と、もう一方の離去、という一つのセット、の意味です。
加えて、その種の発生初期から後期、という時間経過も含めて考えると、また面白い謎が出てくるのでは?とも思っています。其れについては後述予定)

を一塊として捉え、その意味を考えると、結局、卍巴飛翔とは何だ?にたどり着けるのではないかと考えています。
この度の一連の投稿では、クロヒカゲモドキを中心として、他種も含めて、占有行動の写真や動画を掲載させて頂く予定です。
 そしてそれら資料について随時、疑問、分析、考察、を加えていきたいと考えています。
結局、ぐちゃぐちゃ言ってるだけで、何も分かっていないではないか?と思われるかも知れません。
実際そうなのですが、興味のある方には面白く思って頂ける部分もあるかと思います。

 今まで見たことがない様なシーン、え?この種はこんなことするの?
話には聞いていたが、こんな動きをするのか?
そのような初見の写真、動画が少しは提示できるのではないかと考えています。
それらをご覧になると、やっぱり蝶は面白い、
そして同時に、卍巴飛翔ってなんだ?占有行動ってなんだ?
どのようなメカニズムで成り立っているのだろうか?
結局、何もわかってないのでは?
諸々な疑問が浮かんで来るものと想像します。
私の撮影能力の低さ、浅学さから、見づらい画像で頓珍漢な与太話を展開する様になりそうですが、
ご笑覧いただければと思います。

クロヒカゲモドキの占有行動を考える その1 に
続きます(たぶん)












  1. 2022/10/14(金) 00:11:23|
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COMING SOON!! クロモフリークの戯れ言 その2

 クロモ(クロヒカゲモドキ)フリーク(マニア)の戯れ言(たわ言、無駄口、失言、妄言、与太話、寝言)
第二弾を計画しています。
テーマは、クロヒカゲモドキの占有行動、についてです。
侵入者への占有者のスクランブル、回転飛翔、追飛、テリトリーなどについて、気の向くまま、寝言を述べてみる予定です。
寝言、とは言っても、有りもしない夢で見た事象を述べるのではなく、私自身が実際に撮影した動画などを拠り所に、与太話をしたいと考えています。
例として提示する動画は全て事実です。
が、それを分析し話を組み立てる頭にバイアスがそれなりにかかっていると憂慮されますので、まあ、戯れ言となるわけですが。
そもそも都合の良いデータしか出さないし(#^.^#)。

 で、話の根拠となる、かつて撮影した動画を見直しているのですが、なんとこれが、無茶苦茶時間がかかる。
改めて見直すと、新たな発見がある。
説明用に追加したいシーンがあるので、それを撮影に行かないといけない(もう今年はクロモ無理、他種でお茶を濁そう)。
説明用の動画を作るのも、無茶苦茶時間がかかる(Final cut pro説明書片手に四苦八苦)。
いや、その前に仕事しなくては。

と言うことで、出来上がるのにもう暫く時間がかかりそうです。

とりあえず、本日、一つ動画をYouTubeにアップしました。



 もう十何年か前になりますが、CASIO EXILIM EX-F1というデジカメを購入しました。
過去が撮れる、という売り文句だったので、では自分の結婚式の写真をもう一度撮りたい、というのが購入の動機だったのですが。
騙された。撮れるわけがない。パスト連写の事だったのかよ。
で、仕方なく蝶をとったわけです。
クロヒカゲモドキの追飛をハイスピードムービーとして撮影してみました。
画質は悪い、蝶にピントは合ってない、なんだこれ、という動画しか撮れませんでした。
しかし、その中で未だに記憶に残っているのがあって、それが、今回の動画のテーマの、鬼と子の逆転です。
これ、ハイスピード動画でないと、判別できないと思います。
これ、何してんの?疑問に思った次第です。
戯れ言その2、の本編で言及しますが、この交替現象には、ルールがあるようです。
ただ、それがどの様に発現されるか、などは解りません。
もっと言及すると、それが最初の回転飛翔時(いわゆる侵入者と占有者の最初のお互いに意識した近接飛翔です。実はその前に相手から一定の距離を保って回り込む、という動作もある、こともある)に発現されることもある様です。
その場合には通常の長い回転飛翔は起こりません(クロモの一番長い回転飛翔は、一番最初のものです)。
何故か?
何を言っているか解りますか?
自分でもよく解りません。
飛翔中の蝶の脳波の変化(蝶の脳?)や筋電位などを即座に分析できる測定機器があれば面白いのではないかと思います。

EX-F1のキャチフレーズの一つに、
 ” 支配せよ、未知なる一秒 ”
と言うのがありました。
彼ら蝶たちは、たった一秒の中で、かなりの距離を飛行しますし、行動を変えますし、状況判断を繰り返しているようです(判断という言葉はきついかも)。
我々人間とは時間軸が全く違う生き物。
今回の戯言その2、では、スローモーション動画でお話をしていきたいと考えています。
でないと、彼らの飛翔は解らない。
撮れてもわからないけど。















  1. 2022/09/16(金) 23:06:26|
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回転飛翔 クロヒカゲモドキ 2022年その3 2022/08/25

220826-DSC_3934

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 とっくの昔にメスは産卵モードに入っているのだが、相変わらずオスはテリはりに精を出す。
この時期、この時間、オスとメスの遭遇が有り得るのだろうか?
メスがオスの占有域で目立つところを飛翔するのだろうか?
この時期の占有行動は、どう言う意味があるのだろうか?
ただの惰性?

 そもそも、オスとメスは、いつ、何処で出会うのだろうか?
 そもそも、占有行動とは何だろうか?
 回転飛翔(卍巴飛翔)とは、なんだろうか?
 一連の占有行動において、回転飛翔は、どのように機能しているのか?
この件に関しては、いずれ、 ” クロモフリークの戯れ言 ” と言う形で、
徒然なるままに疑問や、無責任な想像などを述べてみたい。
今期、動画を結構撮影し、自分なりに新たな知見を得た
(と言うより、むしろ、解らないことが増えた、と言うべきか)。
 クロヒカゲモドキに興味がある方、蝶の占有行動に興味がある方、はご期待を。
 謎が増えるだけかもしれませんが。

クロモフリークの戯れ言 その1 は、
こちらhttp://benisijimi.blog36.fc2.com/blog-entry-784.html





2022/08/25 広島県にて撮影




  1. 2022/08/25(木) 23:59:59|
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回転飛翔 クロヒカゲモドキ 2022年その2 2022/08/12

220812-DSC_8959

2022/08/12 18:49頃 広島県にて撮影




  1. 2022/08/12(金) 23:59:59|
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残照 2022/08/12

220812-DSC_9709

2022/08/12 18:56頃 広島県にて撮影 





  1. 2022/08/12(金) 23:59:36|
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